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ー 入れ歯治療について ー
入れ歯治療私が、どこよりも技術にこだわっている理由は、祖母の入れ歯治療でした。まだ、歯科医師になる前から40代にもかかわらず、祖母が総入れ歯を使っていました。
入れ歯は普段の暮らしでも苦労が多い…ですから、開業して真っ先に行ったのが母の入れ歯治療です。
新米歯科医師でも丁寧に治療すれば、良い入れ歯ができる!
そう思って治療を続けるものの、ぴったりと上あごに収めることができませんでした。
これからというもの、入れ歯作りの勉強会という勉強会には数え切れないほど参加し、それを毎日の診療で進化させてきました。そして、満足がいく総入れ歯を作ることができたのです。

入れ歯は様々な工程を経て完成されます。
その一つ一つの工程を、手を抜かず精密に仕上げないと決して満足のいく入れ歯はできません。また入れ歯は歯ぐきの上にただ乗っかっている物ではありません。お口の周りには様々な筋肉があります。入れ歯がのる歯ぐきにも柔らかい部分と硬い部分があります。それらの筋肉の動き、歯ぐきの状態、患者様個々のかみ合わせの運動を忠実に再現しないと満足のいく入れ歯はできません。

入れ歯(義歯)の構造
レジン床、金属床人工歯と義歯床から構成されています。
人工歯とは、欠損・崩壊した天然歯の形態と機能を回復するもので、種類にはレジン歯、陶歯(とうし)、金属歯があります。義歯床とは、総義歯の体部および基底部として人工歯を担い、かつ基底面で義歯の支持基盤である口腔粘膜と密着して、入れ歯を口腔内に維持させる義歯の基本的な構成部分で、種類にはレジン床金属床があります。

入れ歯のメリット・デメリット
○メリット ×デメリット
① 費用が安価(保険が適用)である。
② 作製にかかる期間が短い。
③ 破損した場合、修理が可能な場合が多い。
① 審美的に悪い(留め金)。
② 留め金の残存歯に負担がかかる。
③ 異物感が強く、外れやすい。
保険診療の範囲で行なう事ができるため、費用が少なくて済む場合があります。

比較的短期間で入れ歯を作製することができるので、咀嚼機能の回復が早くおこなえる。

取り外しできるので、入れ歯自体の清掃が簡単であることなどが挙げられます。
違和感が大きく慣れるのに時間を要します。
入れ歯部分の厚みがあるためお口の中の容積が狭くなり、発音などに問題がおきることがあるなどがあります。また、噛む力が30%~40%くらいに弱くなります。

総入れ歯の場合は、使い続けることで顎の骨が痩せていき、口元にしわが寄りやすくなります。
部分入れ歯も、固定している健康な歯に負担をかけ、歯が無い部分の骨が痩せていきます。
そのため、噛み合わせを維持することが困難で、数年ごとに作りかえたり、調整をしていくことが必要になります。

また、最近は入れ歯を作製した事の無い歯科医師も増えているので、適正な入れ歯を作れる歯科医師が減少していることも懸念事項です。


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ー 総入れ歯(総義歯)と部分入れ歯(部分義歯)について ー
総入れ歯(総義歯)
総入れ歯(総義歯)総入れ歯(総義歯)とは、何らかの原因によって、片あごまたは上下両あごのすべての歯を失った人に装着される入れ歯(義歯)のことです。コンプリートデンチャー、全部床義歯(ぜんぶしょうぎし)、フルデンチャーとも呼ばれています。
総入れ歯は、歯の喪失によって失われた咀嚼(そしゃく)・発音などの機能障害、さらに顔貌(がんぼう)の変化を回復するために適用する義歯です。
【快適に総入れ歯をご使用して頂くために】

総義歯は口のなかに合わせて精巧につくられていますが、なにぶんにも作り物なので、口に入れてから慣れるまでには時間がかかります。今まで口のなかになかったものなので、初めは気になって外したくなりますが、まず1日我慢して入れて練習し、それでもなかなか慣れなかったり、痛んだりする時は、根気よく調整を受けることが大切です。
総義歯は毎食後に外して洗うようにし、夜寝ている間は外して消毒液に漬けるようにします。
常にあごの形は少しずつ変化しているので、入れ歯もそれに合わせて調整する必要があり、定期検査を受けるようにしなければなりません。

部分入れ歯(部分義歯)
総入れ歯(総義歯)部分入れ歯は天然の歯と入れ歯が混在した状態です。
歯にはクラスプがかかります。クラスプは残った天然歯に負担をかけますから、無理な力がかからないように調整します。

前歯にクラスプがかかると見た目が悪いですから、その時には透明なプラスチックのクラスプを使ったり、クラスプのない入れ歯を用いたりします。磁石やアタッチメントといわれる安定装置を使うと装着感がとても良くなります。
【快適な部分入れ歯を作るための取り組み】

西宮市の歯科医院(歯医者)ケイ歯科クリニックでは部分入れ歯を作るにあたって、以下の2点を目標にしております。
  • 残っている歯(特に金具、バネをかける歯)、その歯を支える骨、義歯が入る部分の歯ぐき、顎の関節が良い状態に保たれるようにすること。
  • 咀嚼、燕下、発音、そして審美面も含めた諸機能の回復率を出来るだけ高めること
そして、この目標を達成するために、以下の項目に注意して製作します。
  • なるべくガタつかないようにする
  • 上下の咬み合せによって、ガタつきを防ぐ
  • 金具、バネをかける歯の負担をなるべく軽くする
  • なるべく汚れが溜まりづらいように。
    義歯が覆う歯ぐきに炎症が起きないようにする。
  • 異物感、違和感を少なくする。
  • 金具、バネが目立たないようにする。
以上の項目を検討することと、部分義歯の適切な設計を行い、より良い部分義歯の製作が可能となるわけです。歯科医院(歯医者)ケイ歯科クリニックは、残っている歯や、口腔内の環境を健康に保ち、なおかつ、機能性にも優れた部分入れ歯をご提供できるよう、部分入れ歯の製作にも力を注いでおります。


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ー 入れ歯の種類 ー
金属床義歯
金属床入れ歯 金属床はもっとも一般的に使用されている、信頼性も実績も高い素材です。
レジンの義床に比べ、軽くて丈夫、金属のため熱を伝えるという特徴があります。その為、食べ物の温度が伝わりやすく食感が良いという利点があります。
審美義歯
審美義歯 天然歯と同じようなグラデーションを入れます。
そのため、見た目はまったく天然歯と区別がつきません。天然歯と合せる必要がない場合は、より明るいトーンの白を選ぶことで、若々しい口元を演出することも可能です。また、患者様の輪郭ににあわせ、歯の大きさ・長さなどをデザインします。
特殊義歯(コーヌスデンチャー)
特殊義歯(コーヌスデンチャー) 通常の部分入れ歯のように、バネで他の歯に維持を求めるような形式ではなく、残っている歯に内冠という冠を被せ、入れ歯内部に作られた外冠と装着時に一体化するような構造になっています。これによって、入れ歯と残っているご自身の歯が一体化した固定装置となり、入れ歯をしっかりと支えることが可能となります。
ノンスクラブデンチャー
ノンスクラブデンチャー 金具を一切使わない部分入れ歯であり、素材は柔らかく大きく曲げても割れることがありません。また金具を使わなく、素材は歯茎と同じピンク色なので、装着していても目立たないのが特徴です。
落としても入れ歯が割れることもなく、少し手荒に扱ったり、ゴシゴシ磨いたりしても壊れることが少ないのが長所です。

しかし、その素材の寿命は短く、3年ほどで新しいものを作り直さなければなりません。また、破損した場合修理ができません。
さらに、全ての人に入れることができるわけではなく、 その入れ歯を入れる人が限られています。
ブリッジ
ブリッジ ブリッジとは、歯が少し欠損している場合に用い補綴物の一種です。
主に失った歯の両側または片側に残った歯を、場合によってはインプラントを支えに、人工歯を補う方法です。

支台歯として健全歯の歯質の切削を行わなければならない事や、清掃性に問題があるなどのデメリットもあります。
近年、接着性材料の発達により切削量を最小限に抑えた接着ブリッジなどもあります。
オーダーメイド義歯(BPSデンチャーシステム)
オーダーメイド義歯 BPSデンチャーシステムはヨーロッパ発の入れ歯製作技術で、今や世界のスタンダードと言っても過言ではありません。今までの義歯とは製作過程からまったく異なるフルオーダーメイドです。歯科技工士の立ち 会いのもと、お口の状態をチェックし、顎や筋肉の動き、噛み合わせや発音、笑顔のバランスなどを確認しながら製作していきます。今までの義歯と大きく異なるのは、食べ物を噛んだ時の義歯の位置と力を完全に再現して製作できるということです。

また「イボカップシステム」という超精密義歯独自の作成材料により、義歯特有の嫌な匂いを減らすことができます。
品質にこだわる患者様も満足する義歯製作が可能です。

さらに、製作手順がシステム化されているため、品質の安定した義歯を製作でき、製作時間も短縮されます。
歯科医院の臨床と技工所の製作が効率良く行われることにより、患者様は希望の義歯を早く手に入れることができます。
ミニインプラント
ミニインプラント ミニインプラントとはインプラントの技術を利用した、新しいタイプの総入れ歯安定装置です。基本的に下の総入れ歯に使用します(一部例外あり)。直径1.8mmのチタン製インプラントを4本、下あごの前の方に植え込み、そこに入れ歯をはめ込むことによって、総入れ歯を安定させる方法です。
ミニインプラントを併用した総入れ歯は、殆どの物を快適に『おいしく』食べることが出来るようになります。
費用が通常のインプラントに比べ、大幅に安価なのも特徴です。

一定レベル以上の技術で作られた、現在ご使用中の入れ歯をそのまま使用することが出来ます。

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ー  入れ歯製作の流れ  ー
一般的に、入れ歯は型をとればすぐできる、といったものではありません。
特に残っている歯が殆どなくなってきた場合には、製作にかかる回数も多くなります。
総入れ歯を製作する際のステップについてご説明します。
一般的な製作方法よりも少し回数が多くなっています。合間に技工作業が必要となりますので、1週間~2週間(技工内容により異なります)の間隔で治療が進みます。
ということは完成するのには1~2ヶ月程度かかるということになります。歯がどのように残っているか、などで実際の回数は少し異なる場合がありますのでご注意ください。
入れ歯の製作前に、残っている歯の根の治療や差し歯等の治療が入る場合、さらに長くなります。

以下に、入れ歯製作の流れの一例をご紹介いたします。

①診査、簡単な型どり 診断と簡単なお口の中の型をとります。
②精密な型どり(上顎) 簡単な型どりからおこした石膏模型を診査後、個人トレーというものを製作します。精密な型どりは個人トレーを用いて患者さん個々の筋肉の動きなどを型どりに反映させます。
総入れ歯や部分入れ歯といった入れ歯の種類に関係なく基本的には個人トレーを使用して精密な型どりを行います。 精密な型どりこういった精密な型どりにより、より個人個人にフィットした入れ歯を製作することができます。
③精密な型どり(下顎)
④かみ合わせの記録 簡単なかみ合せの記録を行います。
⑤精密なかみ合わせの記録 総入れ歯(総義歯)1回目のかみ合わせを記録したあとに右の画像のような装置を噛み合わせの装置上で製作します。
顎をいろいろな方向に動かし、顎がどのように動くかを観察します。

だいたい左下の写真のように矢印を描きます。さらに、かちかちとかんでいただいたときの位置が、矢印のどこら辺にあるかを診断し、実際に入れ歯のかむ位置を決定します。右下の写真あたりの位置がちょうど良い所となります。最終的な噛み合わせは術者が決定しますが、患者様の協力なしには行えません。総入れ歯(総義歯)
⑥試し入れ

総入れ歯(総義歯)最終的に完成する一歩手前の段階で試し入れをします。
試し入れの際に今まで決めてきたかむ位置が皆さんのお口にフィットしているかどうかを確認します。歯並びや見た目も重要なところです。また、顎の関節の動く角度等を採得し、機能的にも問題のない入れ歯に仕上げていきます。

最終チェックですので、合わない場合再度歯を並び直したり、噛み合わせを取り直したりして、何回か試し入れが必要になる場合があります。

⑦完成 上記のような過程を経て完成です。


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ー 使っている入れ歯の修正 ー
リベース入れ歯が合わなくなったら、入れ歯安定剤を使用されている方が多く見受けられます。
しかし、接着力だけが増したとしても安定剤を使用することによって、本質的には何ら良くなったことにはなりません。さらに、合わなくなった入れ歯を使用し続けることによって、かえって状況を悪くさせる場合が多くあります。

合わなくなった入れ歯は、顎堤(入れ歯の安定に関係する、歯茎の土手部分の高さ)と入れ歯との位置関係を変えてしまい、その結果、上顎と下顎との位置関係も変えてしまいます。

そして力のバランスがくずれ、短期間に顎堤に大きなダメージ(骨の吸収等)を与えたり、顎関節症をおこしたりします。さらに安定剤を使用することにより合わなくなった入れ歯をより長い期間使用することが可能となるので、これらの状況が助長されます。

よって、入れ歯が合わなくなってしまったら、安定剤を使用するのではなく、ご使用の入れ歯を修正するか、作り直すことをオススメします。

リベース
リベースリベースとは、下顎位と咬合関係は正しいが、義歯床と歯ぐきが合わなくなった場合に、義歯床を新しい義歯床用材料に置き換え、お口に合う入れ歯に生まれ変わらせる方法です。

使用する材料には,硬質と軟質の2種類があります。
その中でも様々な素材があり、材料の特徴と特性を熟知し、症例に応じて選択します。


ティッシュコンディショニング
ティッシュコンディショニング ティッシュコンディショニングとは、合わない入れ歯などが原因で、歯ぐきの粘膜が圧迫され傷んでいるような場合、入れ歯が歯ぐきと密着する部分に、弾力・粘着力のあるやわらかい調整材などを使用して、歯ぐきの粘膜の回復をはかる処置のことです。





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ー 料金について ー
治療費に関しては、患者様一人ひとりお口の中の状況は違いますので、資料採取した後でしか細かくお話しすることができません。ここでは、一般的な費用に関してお伝えしたいと思います。
正確な費用は資料採取後に、治療期間と共に細かくお伝えしたいと思います。
コバルト 363,000円
チタン 418,000円
ゴールド 440,000円
BPS:片顎 440,000円
BPS:両顎 880,000円
リハビリ用義歯 55,000円
リベース 27,500円
メタル床の修理 55,000円
マグネット(磁石) 1個/69,300円
金属人工歯:片顎 44,000円

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