入れ歯のお手入れしていますか？適切なお手入れで健康的な毎日を | 西宮市歯科歯医者ケイ歯科クリニック

2022年の歯科疾患実態調査によると、20.1％の方が「部分入れ歯」を、8.7％の方が「総入れ歯」を利用していることがわかります。
失った歯を補う「入れ歯」は、健康な生活を送るうえで欠かせないものです。
参考：厚生労働省「令和４年歯科疾患実態調査」の結果（概要）表14

入れ歯は人工的につくられたものですので、むし歯にはなりません。
けれども、目には見えない細菌が付着しています。

適切なお手入れをしないまま使用していると、
・口臭の原因になる
・口内炎ができやすくなる
・入れ歯が黒ずんで見た目がわるくなる
・残っている歯が虫歯や歯周病になりやすい
といった恐れがあります。

さらに、入れ歯のお手入れを毎日してないと、過去1年間の肺炎のリスクが1.3倍高くなったという研究結果もあるのです。
これらのトラブルを防ぐためにも、入れ歯とお口のお手入れを適切に行うことが大切です。

入れ歯と全身の健康の関係

東北大学大学院歯学研究科が、要介護認定を受けていない65歳以上で義歯を使用している71,227人を対象に、義歯の清掃頻度と過去1年間の肺炎発症の有無の関連を調べたところ、65歳以上では義歯を毎日は清掃しないことにより、肺炎を発症するリスクが1.3倍高く、75歳以上の人に限ると1.58倍高くなることが示されました。

参考：東北大学大学院歯学研究科「入れ歯の手入れを毎日しないと過去1年間の肺炎のリスクが1.3倍高かった」より

入れ歯は天然の歯よりも、細菌が繁殖しやすいとされています。
また、適切なメンテナンスを怠ると変形したり破損したりする恐れがあるのです。
合わない入れ歯を使っていると、噛む機能や発音に影響を及ぼすこともあります。
入れ歯の適切な手入れは、お口の中だけではなく、全身の健康を守るためにも重要なのです。

入れ歯のお手入れ方法

部分入れ歯も総入れ歯も、必ず外してからお手入れしてください。
毎食後のお手入れに加え、1日1回寝る前に「入れ歯洗浄剤」を使用してお手入れしましょう。

1.容器に水またはぬるま湯を張る

まず、水をはった洗面器や容器を用意します。
流水で洗うときも、その容器の上で洗浄することで、落下による入れ歯の破損を予防できます。
熱湯は入れ歯を損傷させる恐れがありますので、使わないようにしましょう。

2.入れ歯専用ブラシで磨く

水道水を流したまま、入れ歯専用の歯ブラシと洗浄剤を使用してやさしく磨きます。
手の平にのせて、丁寧に汚れを落としましょう。

特に、歯ぐきに接する部分や、部分入れ歯の留め具などには汚れが残りやすいので、念入りに磨いてください。
歯ブラシを使用される方もいらっしゃいますが、歯ブラシはエナメル質に覆われた天然歯を磨くために設計されていますので、プラスチックなどで構成された入れ歯のケアには向いていません。

また、研磨剤入りの歯磨き粉を使用すると、プラスチック製の人工歯や床の部分が摩耗したり、傷ついたりする恐れがあります。
その結果、汚れがたまりやすくなり、においの原因となることもめずらしくありません。
入れ歯のお手入れには、入れ歯専用のブラシを使用するのがおすすめです。

3.入れ歯洗浄剤を溶かした水かぬるま湯に浸ける

コップに、水またはぬるま湯と入れ歯洗浄剤を入れ、入れ歯を浸けておきます。
入れ歯は乾燥に弱いため、水またはぬるま湯につけることで、ひび割れや変形を防ぎます。

洗浄剤は、着色やにおいなどを防ぎ、入れ歯を清潔に保つために必要です。
毎回新しい洗浄剤を使用するようにしてください。

入れ歯を長く使うために大切なこと

入れ歯はお一人お一人のお口に合わせて製作します。
一生使えるとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、定期的に調整したり作り直したりする必要があります。

ただし、どれくらい使えるかというと、入れ歯自体の耐久性やお口の状態、そして日々のお手入れによって異なります。
できるだけ長く快適に入れ歯をお使いいただくために、次のことを心がけましょう。

定期検診に行く

お口や顎の状態は少しずつ変化するため、はじめはぴったりと合っていた入れ歯も、時間が経てば合わなくなることがあります。
そのため、定期的に歯科医院で調整する必要があります。
痛みを感じたり、外れやすくなったりした場合は、お早めにご相談ください。

また、ご自身では「問題なく使えている」と思っていても、じつはズレていたり、見えにくい割れや破損があったりすることもあります。
特に違和感がなくても、定期的に歯科医院でチェックを受けるようにしましょう。

残っている歯の健康を維持する

入れ歯の調整やお手入れはもちろんですが、残っている歯の健康管理も大切です。

なぜなら、入れ歯が問題なくても、入れ歯を支えている骨や歯が弱くなると、入れ歯を支えることができなくなるからです。

特に、部分入れ歯の場合は、残っている歯にバネをかけて入れ歯を支えます。
バネの部分に汚れが溜まっていたせいでむし歯や歯周病を発症ことがありますので、丁寧に磨いてください。
しっかりとケアしてお口を健康な状態に保つことが、入れ歯を長く使えることにつながるのです。

正しく丁寧に取り扱う

入れ歯専用ブラシを使って、毎食後お手入れしましょう。
落として破損したり、紛失したりしないように、丁寧に取り扱ってください。

また、就寝中は唾液の分泌量が減るため、お口の中は細菌が繁殖しやすい状態となります。
入れ歯を付けたままにしていると、汚れがつきやすくなりますので、外して寝るようにしましょう。
外した入れ歯をそのままにしていると乾燥し、変形や破損につながりますので、洗浄剤を入れた水またはぬるま湯につけて保管してください。

入れ歯のお手入れはケイ歯科クリニックにご相談ください

当院では、快適にお使いいただける入れ歯の製作に力をいれています。
精密な型取りを行い、かみ合わせを重視した入れ歯を製作することで、残っている歯の健康を維持しながら、咀嚼（そしゃく）・嚥下（えんげ）・発音といったお口の機能を回復させることにこだわっています。
入れ歯製作後のメンテナンスにも力を入れていますので、お困りごとがありましたら、どのようなことでもご相談ください。

また、当院では、保険診療の入れ歯だけでなく、食事がおいしく食べられる「金属床義歯」や、バネを使わないことで目立ちにくい「ノンクラプスデンチャー」など自由診療の入れ歯も複数取り扱っており、患者さまのご要望に合わせて入れ歯をご提案することが可能です。

西宮市の「ケイ歯科クリニック」は、阪急今津線甲東園駅より徒歩7分、中津浜線沿いで駐車場も完備していますので、電車でもお車でも通院しやすい歯科医院です。
平日夜間は19時半、土曜は16時まで診療しています（2024年2月現在）ので、ご家族皆さまでお越しください。