矯正治療を始める前は、「ほんとうに歯が動くの?」「理想通りの歯並びになる?」と心配になることもあるでしょう。
矯正治療はほかの歯科治療と比べても、治療期間が長く、必要となる費用も少なくないだけに、できるだけ不安の少ない状態で治療を始めることが大切です。
当院で行っているマウスピース型矯正治療「インビザライン」の特徴のひとつが、事前に精密な治療計画を立てることで、治療のゴールを明確にできることです。
ここでは、インビザライン治療において、非常に重要になる「歯型採取」と「治療計画」についてお話しします。
インビザラインは、患者様の歯並びに合わせて製作した透明なマウスピース型矯正装置(アライナー)を交換しながら、少しずつ歯を動かしていく矯正方法です。
従来のワイヤーを使った矯正治療とは異なり、
といった特徴があります。
ご自身の手で着脱できるため、食事や歯磨きは治療前と変わらないスタイルを維持できます。
そのため、周りに気付かれずに治療を行いたい方や人前に立つ機会が多い方、治療前のライフスタイルを維持したい方に選ばれやすい治療法です。
けれども、インビザライン治療が「簡単でラクな治療」というわけではありません。
理想の歯並びを手に入れるためには、治療を始める前に、精密な検査を行い、オーダーメイドの治療計画を立案することが非常に重要です。
インビザライン治療では、治療前にお口の型取りを行います。
型取りには、インビザライン専用の口腔内スキャナー「iTero(アイテロ)」を使用します。
「iTero」は特殊なカメラでお口の中をさまざまな角度から撮影し、歯型を3D画像としてスキャンする機器です。
「iTero」はインビザラインと連動していて、その場ですぐに、歯並び改善のシミュレーションを行うことができます。
「iTero」を使用することで、患者様にとって、次のようなメリットがあります。
これまでの歯型採取では、粘土のような印象材を数分噛み続けることで型を取っていました。
お口の中に異物が入ると吐き気をもよおす「嘔吐反射」が強い方にとっては、不快に感じるものであり、印象材が口の中に残ることもあります。
「iTero」はスティックタイプのカメラで、お口の中にかざすだけで歯型を採ることができ、患者様にとって歯型採取時の負担を軽減することができます。
従来の歯型採取の場合、印象材の準備に加えて、印象材が固まるまで待つ必要がありました。
けれども、「iTero」は数分程度で採取が完了します。
また、従来の歯型採取では、採取した歯型をデジタル化する工程が必要でしたが、「iTero」であれば、デジタル化する必要はなく、短期間で治療が開始できます。
従来の印象材を用いた方法では精度によっては、後日やり直しになることもあります。
一方、「iTero」は不備があれば、その場でエラーが出るので、後日あらためて採り直しとなるケースはほとんどありません。
インビザライン治療では、はじめに患者様のお口の状態をデータ化し、そのデータをもとにマウスピース型矯正装置を製作します。
誤差がわずかでもあれば、マウスピース型矯正装置がお口にフィットしないい恐れがあり、治療期間が延びてしまったり、理想通りの歯並びにならなかったりといった点に注意が必要です。
歯型採取の精密さは、治療経過にも大きく影響することから、当院では「iTero」を導入しています。
インビザライン治療では、採取した歯型データをもとに、専用のソフトウェアで歯の動きをシミュレーションします。
これを「治療計画(クリンチェック)」と呼びます。
クリンチェックでは、治療前の歯並びから、ゴールとなる歯並びまでの移動過程を3Dアニメーションで確認することが可能です。
患者様は事前に「どのくらい歯が動くのか」「どのくらいの期間がかかるのか」「どのような仕上がりになるか」を視覚的に理解できます。
治療後の歯並びがイメージできれば、治療のモチベーション維持にもつながるでしょう。
専用のアプリをダウンロードすれば、患者様のスマートフォンでもシミュレーションが確認できます。
歯の動き方をシミュレーションして共有することで、患者様にとって次のようなメリットがあります。
シミュレーションを行うことで、最終的なゴールまでの治療計画を、患者様と歯科医師が共有できるようになります。
シミュレーションはあくまでも目安ですが、治療後のイメージを明らかにすることで、「こんなはずじゃなかった」といったトラブルを回避することができます。
歯の動きには限界があり、無理な計画では歯が動かないばかりか、歯や骨にダメージを与えてしまうこともあります。
事前の検査やシミュレーションによって、かみ合わせや歯の状態、骨の状態をしっかりと把握し、実現できる計画を立案することで、効率的に歯を動かすことが可能です。
治療計画では、マウスピース型矯正装置の枚数だけでなく、アタッチメントの位置や数なども決定します。
患者様のご要望を取り入れながら、調整を行うこともできますので、お一人おひとりが納得のいく形で治療を進めることが可能です。
事前にシミュレーションを行っていれば、治療経過と治療計画にズレが生じた場合でも、早期に対応することができます。
インビザライン治療を成功させるためには、精密な検査を行い、精密な治療計画を立案することが大切ですが、計画通りに治療を進めるためには、患者様の協力が必要不可欠です。
インビザラインは、1日20時間以上の装着が必要とされています。
「今日は少し外していた」「つけたり外したりを繰り返した」といったことが続くと、装着時間が不足して計画どおりに歯が動かない原因となります。
その結果、追加のマウスピースが必要になったり、治療期間が延びてしまったりするのです。
治療が始まったら、1日の装着時間はしっかりと守りましょう。
また、お口の中を清潔な状態に保つことも大切です。
インビザライン治療中に虫歯や歯周病になると、治療を優先する必要があります。
虫歯が進行してしまうと、歯を大きく削って被せ物を入れることになり、マウスピース型矯正装置がフィットしなくなる可能性があります。
毎日丁寧に歯を磨くのはもちろんのこと、虫歯や歯周病リスクを高めている生活習慣があれば、見直しましょう。
インビザライン治療は、透明で目立ちにくく、ライフスタイルに合わせやすい矯正方法ですが、「装置をお口にはめるだけ」では、理想の歯並びが得られるとは限りません。
インビザライン治療では、
が揃ってはじめて、理想の歯並びが実現します。
西宮市のケイ歯科クリニックでは、「iTero」を用いた精密な歯型採取と、豊富な矯正経験を活かした治療計画で、患者様お一人おひとりに合わせたオーダーメイドのインビザライン治療を行っていますので、どのようなことでもご相談ください。
※自由診療です。
※マウスピース型矯正装置(インビザライン)は完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。